まつぼっくりが笑う

時事ネタ、話題の書籍の読後感を主観を交え真剣に綴ります

「反日種族主義」李榮薫編著 読後感1

令和二年一月、本屋で見かけて購入。読み終えて感動のあまり感想文をしたためることにしました。何故感動をしたかというと、反日一色と思っていた韓国にも事実と向き合って、綿密な調査と分析をして、しかも迫害を恐れずこのような文書を出す勇気あるまともな人たちがいることが分かったからです。

 

 李栄薫氏は親日とか反日とかいう立場を越えて、日韓の問題の多い近代史にメスを入れたのです。さらに私が驚かされたのは、この書が韓国内でベストセラーになったという事実です。十万部を超えると言います。もっとも現在は文政権から発禁扱いを受けてるそうです。そして日本の文芸春秋社が日本語版を出したことによって我々日本人もこの書を読むことが出来たのです。日本人も正確な日韓近代史の把握が出来る人が多くいるわけではありません。私もその一人です。この書を読んで、書かれている内容は信憑性が高いと思ったので非常に感銘を受けたのです。

 

 ただ、これを以って韓国政府や韓国人に反日政策は誤りだ、反省せよと迫ることは短絡です。日韓の関係を正常というか普通の関係にするためには大変な努力と時間が必要でしょう。人は論理だけで生きているのではなく、感情でも生きているのですから。それは日本人にも言えることです。「反日」と「嫌韓」は平行線です。この書が日韓の関係改善の端緒になれば素晴らしいと思います。

 以降、個別の感想を展開します。